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フラッグフットボールの
作戦集。
【授業ガイド】2026.09.04 公開|FLAG START編集部
3行でわかる
- 作戦は「走る・だます・パス」の3タイプ、全8つを動く図解で
- ハドルで決めるのは「だれが・どこを・ほかの人はどう動く」の3つだけ
- 最初の1つは、走る作戦なら「まんなか突破」、パスなら「スラント」
フラッグフットボールは、作戦を立てるところまでが競技です。ここでは授業やクラブの初心者練習でそのまま使える8つの作戦を、「走る」「だます」「パス」の3タイプに分けて図解します。小学生にも読めるように書いています。
・QB=ボールを最初に受け取り、投げるか手渡すかを決める人
・RB=QBから手渡しを受けて走る人
・WR=コースを走ってパスを受ける人
・C=プレーの最初にQBへボールを渡す(スナップする)人
・スクリメージライン=プレーが始まる線。図では白い破線
そもそも、なぜ作戦が主役なのか
フラッグフットボールは、プレーごとに全員で作戦を決め、考えてから走る競技です。「走りながら考える」のではなく「考えてから走る」——ここが他の球技との一番の違いです。
だから、足の速さだけでなく、作戦を考えることが大切です。
作戦の決め方——ハドルの3ステップ
プレー前の作戦会議をハドルと呼びます。決めることは3つだけです。
| ① | ボールを持つ、または受けるのはだれ? |
|---|---|
| ② | ねらうのは右・左・まんなかのどこ? |
| ③ | ボールを持たない人はどう動く? おとりになる/スペースを空ける/パスのコースを走る |
③がいちばん大事です。ボールを持たない人の動きで、作戦は成功したり失敗したりします。
タイプ1:走る作戦
1. まんなか突破
QBからハンドオフ(手渡し)を受けて、まっすぐまんなかを走り抜けます。すべての作戦の基本形。まずこれが止められるかどうかで、相手の守りの強さがわかります。
- 1スナップのあと、QBがRBにボールを手渡す
- 2両サイドのWRは外へ走って、守備を外に引っぱる
- 3RBはまんなかを一直線に走り抜ける
- ボールを持たない人のしごと:左右に大きく広がって守備を外に引っぱる
- コツ:スタートの合図と同時に一気に加速する。迷って減速した瞬間にフラッグを取られます
2. クロス(交差)
2人がQBの前で交差して、どちらがボールを持ったか分からなくする作戦です。
- 1AとBが同時にQBの前へ走り込む
- 2交差した瞬間にBへ手渡し。Aは持っているふりで走り続ける
- 3守備がAを追ったぶん、Bの前が空く
- ボールを持たない人のしごと:おとり役は本当にボールを持っているつもりで全力で走る。ここで手を抜くと一瞬でバレます
- コツ:交差の場所はQBのすぐ前。離れた場所で交差すると、守備から丸見えです
3. スイープ(外まわり)
ハンドオフを受けて、まんなかではなく大きく外を回ってサイドラインぞいを走ります。まんなかに守備が集まっているときに効きます。
- 1手渡しを受けたら、まず横へ走る
- 2右WRは深く走って、外の守備を連れていく
- 3サイドラインまで出てから縦に曲がる。早く曲がると追いつかれる
- ボールを持たない人のしごと:右WRは深く走って外の守備を連れていく(図の②)。左WRは反対サイドへ走って守備を引きはなす
- コツ:外に出るまでは我慢。早く縦に曲がると守備に追いつかれます
タイプ2:だます作戦
4. 渡したふり(フェイクハンドオフ)
「まんなか突破」とまったく同じ形で始めて、QBが渡すふりだけをする作戦です。守備がまんなか(RB)に集まった瞬間、外で待つ右WRへパスを投げます。作戦1がよく止められているときほど効く、セットで使う作戦です。
- 1作戦1「まんなか突破」とまったく同じ形でスタート
- 2QBは渡すふりだけ。RBはおなかを抱えて本気で走る
- 3守備がRBを見た瞬間、右WRへパス
- ボールを持たない人のしごと:渡されたふりをした人は、おなかを抱えて全力で走り続ける
- コツ:ふりの動きは本物と同じ速さで。ゆっくりやると効きません
- 授業ルールでQBも走れる場合:パスの代わりに、QBがそのまま逆サイドへ走ってもOK
5. ぜんいんおとり
ボールを持つ1人以外の全員がそれぞれ別の方向へ全力で走り出し、守備がついていって空いたスペースへ、ハンドオフを受けたランナーが走り込みます。
- 1ボールを持つ人以外は、全員ちがう方向へ全力で走り出す
- 2守備がそれぞれについていく
- 3手渡しを受けたRBが、空いたまんなかを走る
- この作戦の本当の主役はおとり役。守備を1人でも多く引きつけた人が、得点を作っています
- コツ:走り出しは全員同時に。バラバラに出ると守備が迷いません
タイプ3:パスの作戦
6. スラント(ななめ前)
レシーバーがななめ前方に走り込み、短いパスを受けます。投げる距離が短いので成功しやすく、授業のパス作戦はまずこれから。
- 12〜3歩まっすぐ走ってから、ななめに切りかえす
- 2切りかえした瞬間にQBが投げる。短いので通りやすい
- 3右WRは深く走って、守備を下げておく
- コツ:走り出して2〜3歩でななめに切りかえす。QBは切りかえした瞬間に投げる
- コースの種類をもっと知りたい人は → パスルート図解(基本7ルート)
7. ゴー&ショート
1人が全速力でまっすぐ前へ遠くまで走り(ゴー)、守備をゴール側へ引き連れます。遠くまで走った人より手前に空いた場所で、もう1人が短いパスを受けます。「遠くへ走るおとり」の考え方を覚える作戦です。
- 1右WRは全力でまっすぐ深く走る(ゴー)
- 2守備が深くついていく
- 3空いた手前で、RBが短いパスを受ける
8. アウト(外にげ)
レシーバーが前に走ってから直角に外へ曲がり、サイドライン際でパスを受けます。受けたらそのままライン沿いを前進。守備がまんなかに寄っているときの定番です。
- 1まっすぐ走ってから、直角に外へ曲がる
- 2外へ曲がった瞬間にパス。守備は内側にいるので届かない
- 3受けたらサイドラインぞいに前進
ふりかえりのコツ——理由を1つ見つけて、1つだけ変える
作戦が止められたときは、全部を変えません。止められた理由を1つ見つけ、次に変えることを1つ選びます。
| 止められた理由 | 次の一手 |
|---|---|
| おとりに守備がついてこない | おとりの走りを全力にする、または、おとりだった人に本当に渡す |
| まんなかに守備が集まる | スイープ・アウトなど外の作戦に切りかえる |
| パスが届かない | スラントなど短いパスの作戦にする |
| 同じ作戦が2回続けて止められた | 同じ形から始まる別の作戦(1→4のセットなど)を使う |
この8つは、ハドル→プレー→ふりかえりの学習サイクルを回すための素材です。単元の流れ・つまずき対応は先生向け授業ガイド、作戦の前段になる基礎練習は授業ハブのドリル19本(すべて非接触・時間つき)をどうぞ。授業のルール(人数・コート)に合わせて距離や人数は調整してください。
授業で好きになったら、次はチームで
子ども向けチームを探すこの作戦集は、フットボール指導で広く用いられる基本戦術を、FLAG START編集部が授業・初心者向けに非接触前提で再構成したものです。学校の授業では使用する教材・ルール(人数・コートの大きさ・パスの回数など)が異なる場合があります。図はすべてFLAG STARTが作成しました(守備の配置と動きは説明用の一例です)。2026年9月4日公開。